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2009年5月号「母の日」
あなたの父と母を敬え。これは、あなたの神、主が賜わる地で、あなたが長く生きるためである。(出エジプト記20:12)
5月10日(日)は「母の日」です。毎年この時期になると、町の花屋さんの前には赤いカーネーションの花が並び、デパートやコンビニまで「母の日」のセールをしています。でも、そもそも「母の日」って、教会から始まった行事だということはあまり知られていません。ぜひ、この機会に、みなさんに知っておいてほしいと思います。
「母の日」は、今から100年ぐらい前に、アメリカのバージニア州ウェブスターという小さな町の教会から始まりました。その教会の教会学校にクララ・ジャービスという女の先生をがいました。ジャービス先生は、教会学校で「十戒」のお話をして、「あなたの父と母を敬え」と教えました。
ジャービス先生が亡くなった後、教会でジャービス先生の記念会が行われました。ジャービス先生の娘のアンナさんは、ジャービス先生がら聞いた「あなたの父と母を敬え」というお話をずっと覚えてたので、記念会の時に、お母さんが大好きだったカーネーションの花で教会を飾り、このお話をしました。記念会に出席していた人たちは、お母さんの信仰がアンナさんに受け継がれ、アンナさんがお母さんを尊敬し、感謝していることにたいへん感動しました。中でも、ジョン・ワナメーカーという人は、この話に感動したので、1908年5月の第二日曜日に、自分が経営しているデパートでカーネーションの花を配って、お母さんに感謝する会を開きました。
このできごとがアメリカの国じゅうに広がりました。そして、1914年、アメリカの国会は、「母の日」をアメリカの祝日にしたのでした。それ以来、「母の日」には、お母さんに感謝してカーネーションの花が贈られるようになりました。
その「母の日」が日本の教会にも伝わりました。ちょうと堺に私たちの教会が誕生した1920年ごろには、日本でも、5月の第二日曜日に「母の日」を守る教会が増えていたようです。まだ日本にはお母さんに感謝する行事のなかった時代です。当時は、教会学校から帰る生徒の胸に付けているカーネーションの花が、人々の注目を集めたそうです。
今、私たちの教会では、胸に付けるカーネーションではなく、「母の日」のカードを配っています。カードにひとこと感謝の気持ちを書き添えて、お母さんに贈りましょう。
(お話 忠岡 博)