- ホーム
- 教会学校
- 教会学校新聞 いずみのひろば
- 2012年のコラム
- 2012年10月号「イエス死と復活を予告する」
2012年10月号「イエス死と復活を予告する」
この時から、イエス・キリストは、自分が必ずエルサレムに行き、長老、祭司長、律法学者たちから多くの苦しみを受け、殺され、そして三日目によみがえるべきことを、弟子たちに示しはじめられた。すると、ペテロはイエスをわきへ引き寄せて、いさめはじめ、「主よ、とんでもないことです。そんなことがあるはずはございません」と言った。イエスは振り向いて、ペテロに言われた、「サタンよ、引きさがれ。わたしの邪魔をする者だ。あなたは神のことを思わないで、人のことを思っている」。それからイエスは弟子たちに言われた、「だれでもわたしについてきたいと思うなら、自分を捨て、自分の十字架を負うて、わたしに従ってきなさい。自分の命を救おうと思う者はそれを失い、わたしのために自分の命を失う者は、それを見いだすであろう。たとい人が全世界をもうけても、自分の命を損したら、なんの得になろうか。また、人はどんな代価を払って、その命を買いもどすことができようか。人の子は父の栄光のうちに、御使たちを従えて来るが、その時には、実際のおこないに応じて、それぞれに報いるであろう。よく聞いておくがよい、人の子が御国の力をもって来るのを見るまでは、死を味わわない者が、ここに立っている者の中にいる」。(マタイによる福音書16:21-28)
先週は、マタイによる福音書16章13節~20節のお話を聞きました。イエスさまの「あなたがたはわたしをだれと言うか。」という問いに、ペテロさんは「あなたこそ、生ける神の子キリストです。」と信仰を言い表しました。ペテロさんの信仰告白です。そのことを、イエスさまも喜ばれたのではないでしょうか。しかし、そのペテロさんが、きょうの聖書の中では「サタンよ、引きさがれ。」と言われてしまいました。どうして、このようなことがおこったのでしょうか。
ペテロさんが「あなたこそ、生ける神の子キリストです。」と信仰を言い表したその時から、イエスさまは、ご自分が必ずエルサレムに行き、長老、祭司長、律法学者たちから多くの苦しみを受け、殺されなければならない、そして、三日目によみがえらなければならないことをお話しされるようになりました。
それを聞いたペテロさんはイエスさまに言いました。「主よ、とんでもないことです。そんなことがあるはずはございません。」ペテロさんは、「自分たちの救い主が殺されてはいけない、イエスさまは神の子なのだから殺されるはずはないのだ」と思ったのかもしれません。わたしたちも、ペテロさんと同じように思うかもしれません。自分の思うような救い主になってほしいという思いです。
しかし、これに対してイエスさまは「サタンよ、引きさがれ。わたしの邪魔をする者だ。あなたは神のことを思わないで、人のことを思っている。」とペテロさんに言われました。ペテロさんのことを、神さまに逆らう者だと言われたのです。「自分たちの救い主が殺されてはいけない」というペテロさんの思いは神さまのことを思っているのではなくて人のことを思っている、だからペテロさんは神さまに逆らっているのだと言われたのです。神さまのことを思わないわたしたちは、どこまでも罪深い者であるということを思わされます。
イエス・キリストは十字架に死に、三日目に復活しなければならないのです。それは神さまのご計画だからです。そして、それ以外の方法でわたしたちの罪は赦されないからです。わたしたちの救い主は、十字架と復活の救い主です。この救い主、イエス・キリストこそ、真(まこと)の救い主です。
(お話 油谷 和重)
※都合により、9月号はお休みしました。