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2013年4月号「アダムさんのお話」
「人間の創造」マルク・シャガール(1887-1985)
これが天地創造の由来である。主なる神が地と天とを造られた時、地にはまだ野の木もなく、また野の草もはえていなかった。主なる神が地に雨を降らせず、また土を耕す人もなかったからである。しかし地から泉がわきあがって土の全面を潤していた。主なる神は土のちりで人を造り、命の息をその鼻に吹きいれられた。そこで人は生きた者となった。主なる神は東のかた、エデンに一つの園を設けて、その造った人をそこに置かれた。また主なる神は、見て美しく、食べるに良いすべての木を土からはえさせ、更に園の中央に命の木と、善悪を知る木とをはえさせられた。 (創世記2:4-9)
神さまが最初におつくりになった人の名前をアダムさんといいます。みなさんは粘土でお人形をつくったことはありますか? 神さまも、お人形をつくるように、土で人間をおつくりになりました。土のことを「アダマ」といったので、「アダム」という名前になりました。
さて、粘土でつくったお人形をぶちゅって潰したらどうなるでしょう。 踏んずけたらどうなるでしょう。 落としたらどうなるでしょう。壊れますよね。人間も、土でできているから、同じように弱いんだということを、みなさんも、わかっておいてください。お人形のように壊れるだけではありません。病気にもなります。傷ついたり、つらい思いをすることもあります。そして、最後には、必ず死にます。人間は、神さまのかたちにつくられたと聖書に書いてありますが、形は神さまのようでも、神さまのようになんでも知っていてなんでもできる存在ではなく、土でできた弱い存在なんだということを、みなさんに知っておいてほしいと思います。
しかし、人間は神さまによってつくられたのですから、神さまは私たち人間が大好きです。人間は、お人形のように神さまがおつくりになりましたが、神さまは、そのお人形の鼻に、命の息を吹き入れられたんです。だから人間は、お人形ではありません。ひとりひとりが命を持って生きています。みなさんは大人になったら何になりたいですか? 人間は、ひとりひとりが夢を持って生きることができるんです。夢を持って、毎日、生き生きと暮らすことができるんです。それは、神さまが命の息を吹き入れてくださっているからです。そして、神さまは、そんな私たちひとりひとりのことをいつも見てくださっています。いつも見守り、正しく導いてくださっています。
聖書には、神さまが、そんな私たちにどういうふうに生きてほしいのか、神さまが、そんな私たちのために何を願っておられるのかが書かれています。これから始まる一年間も、神さまの子どもとして、神さまを礼拝し、心を静かにして、聖書のことばをしっかりと聞いてゆきたいと思います。2013年度の教会学校は、旧約聖書を学びます。励んで毎週来てくださいね。
(お話 忠岡 博)